日本学士院第78回公開講演会のお知らせ【会場・オンライン同時開催】
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日本学士院では、会員を講師に広く一般の方々を対象とした講演会を春・秋の年2回実施しており、秋の講演会を下記のとおり会場とオンラインで同時開催いたします。本院会員が分かりやすくお話をいたしますので、たくさんの方からのお申込みをお待ちしております。
事前申込制
会場:150名(先着順)
オンライン:500名(先着順)
日時・場所
- 令和6年10月26日(土)午後2時~4時30分 ※各講演は質疑応答を含め60分です。
- 日本学士院 会場地図
講演内容
「名誉、プライバシー、個人情報—「人格的利益」に対する不法行為を考える」
- 瀬川信久(民法)
- 日本学士院会員
- 北海道大学名誉教授
瀬川信久会員
人格的利益について、20数年前から個人情報の侵害が問題になり、さらに近年はプロファイリングなどの問題に直面しています。しかし、振り返ると、20世紀の初めにも、人格的利益に対し新たな侵害が現れました。19世紀末までは村八分、貞操権侵害など小さな社会での名誉侵害でしたが、20世紀初めから新聞・報道による名誉侵害が現れ、戦後は出版等によるプライバシー侵害が裁判問題になりました。法律は、これらの問題に立法と判例変更よって対応しました。これまで名誉、プライバシーとしてどんな人格的利益を保護してきたのか。これに対し今、個人情報としてどのような利益をどんなルールで保護すべきなのか。19世紀末からの歴史をたどりながら、今日の問題を考えます。
司会: 井上正仁会員
「力とは何だろうか—ニュートン力学から超弦理論まで—」
- 小林 誠(物理学)
- 日本学士院会員
- 名古屋大学特別教授
小林 誠会員
物理学における「力」の概念がどのように進展してきたかを解説します。ニュートン力学の運動方程式では、力は物体の速度を変える働きをします。基本的な力として、万有引力(重力の力)や電気・磁気の力が知られていましたが、次第にこれらの力を伝える「場」の存在が認識されるようになりました。量子力学の完成により、場の量子論が登場すると、力は粒子の交換によって生ずると考えられるようになります。この考え方は、核力についての湯川理論の誕生を促し、中間子の存在の予言となりました。素粒子物理学の進展とともに、基本的な力は4種類存在すると考えられるようになりました。4種類のうち、重力の力については、その量子論は未完成で現在も活発な研究が行われています。
司会: 安藤恒也会員
お申込み・お問合せ
会場参加とオンライン参加でお申込み方法が異なります。
1. 会場 150名・先着順
下記の申込みフォームよりお申込みください。
会場参加申込みフォーム
または、e-mail、ファックスまたは往復はがきのいずれかの方法で、「会場希望」と明記のうえ、氏名(ふりがな)、 電話番号、メールアドレス等の連絡先を記載して、下記の<お問合せ>先にお送りください。
2. オンライン 500名・先着順
下記URLよりお申込みください。
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_r_BK4zPVRQWb2N2kMlh_jg
<お問合せ>
日本学士院 公開講演会係
- 〒110-0007 東京都台東区上野公園7-32
- TEL 03-3822-2101
- FAX 03-3822-2105
- 電子メール gkkouen@mext.go.jp
台東区上野の山文化ゾーン
本講演会は、台東区上野の山文化ゾーンフェスティバルの一つとして開催されます。
その他近隣の講演会の案内も掲載されていますので、是非ご覧ください。