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日本学士院客員の選定について

日本学士院は、平成20年5月12日開催の第1019回総会において、日本学士院客員3名を選定しましたので、お知らせいたします。
選定された客員は以下のとおりです。

氏名 季 羨林教授 Professor Ji Xianlin 季羨林教授
現職 北京大学名誉教授 Professor Emeritus, Peking University
居住地 中華人民共和国 北京市在住
専攻学科目 言語学
生年 1911年(96歳)
略歴

1934年 清華大学西洋文学科卒業
1941年 哲学博士(ドイツ・ゲッチンゲン大学)
1946年 北京大学教授、兼東方語言文科主任
1978年 北京大学副学長
1978年 中国社会科学院南亜研究所長
1980年 国務院学位委員会委員
1981年 中国外国教学研究会長
1985年 中国比較文学会名誉会長
1988年 中国文化書院院務委員会主席
1993年 タイ国東方文化書院国際学術顧問
1997年 テヘラン大学名誉教授
2003年 中国社会科学院士

主要な学術上の業績

季 羨林氏は、若くしてドイツに学び、戦後帰国して以来今日まで、多方面に亘り中国学界を牽引してきた学者として、その業績は国の内外に広く知られている。その著作は『季 羨林文集』24巻(1998年)の中に収められているが、その中の第3巻「中期インド・アリアン語研究(独文)と、第11-12巻「トカラ語原典の校閲研究」(英文)は同氏の歴史言語学への貢献を、また、第4巻「大唐西域記訳注」と、第9-10巻「糖史」(印度篇と中国篇)は広く東西交渉史への貢献を如実に物語っている。また、15-24巻は古代インドの法典、叙事詩、説話集、戯曲の梵文原典からの忠実な中国語訳を構成して、ここに絢爛たる古代インド文化は体系的に初めて中国に紹介された。
 国外に在っても、1951年以降、中国文化代表団の一員としてドイツ、ソ連、インド、ビルマ、イラク、エジプト、シリア等を訪れて幅広く活躍し、再度に亘る来日の機会(1980年、1986年)に各地で講演して本邦学者とも親交を深め、門下に留学生を受け入れて日本のインド学仏教学の発展、並びに日中学術交流に貢献した。

氏名 金 泰吉博士 Professor Kim Tae-Kil 金泰吉教授
現職 大韓民国学術院会長 President, The National Academy of Sciences, Republic of Korea
ソウル国立大学校名誉教授 Professor Emeritus, Seoul National University
居住地 大韓民国 京畿道在住
専攻学科目 倫理学
生年 1920年(87歳)
略歴

1943-1945年 東京帝国大学法学部在学
1947年 ソウル国立大学校哲学科卒業
1949年 ソウル国立大学校大学院卒業 
1960年 米国ジョンズホプキンス大学卒業(Ph.D.)
1956-1961年 建国大学校副教授
1961-1962年 延世大学校副教授
1962-1986年 ソウル国立大学校副教授・教授
1974-1977年 韓国哲学会会長
1987年 又山奨学財団理事長(現在に至る)
1987年 韓国哲学文化研究所理事長(現在に至る)
1987年 ソウル国立大学校名誉教授
1985年 大韓民国学術院会員
2003年 韓国精神文化研究院理事
2004年 大韓民国学術院会長(現在に至る)

主要な学術上の業績

金 泰吉氏は、日本における高等教育課程を第三高等学校および東京帝国大学法学部で修了しようとする時に、日本の敗戦と祖国の独立による政治・言語・思想の大転換に直面した。同氏はこの混乱を克服するための思想的足場を倫理学に求め、近代倫理学体系を韓国に導入、確立した。同氏の主著の一つである『倫理学』は、韓国における標準的著作として版を重ねているが、同氏はそこから進んで李朝朝鮮以来の伝統的価値観を批判的分析の対象とした。このような経歴と研究業績によって同氏は、韓国の思想、人文社会科学に世界的な学術交流の道を開いたのであり、とくに日韓学術交流に対する同氏の貢献は極めて大きい。

氏名 マッシモ・リヴィ・バッチ教授 Professor Massimo Livi Bacci マッシモ・リヴィ・バッチ教授
現職

フィレンツェ大学教授 Professor, University of Florence

居住地 イタリア共和国 フィレンツェ在住
専攻学科目 人口学
生年 1936年(71歳)
略歴

1960年 フィレンツェ大学政治学部卒業
1966年 フィレンツェ大学教授
1984年 フィレンツェ大学‘Cesare Alfieri'教授
1985年 リンチェイ・アカデミー会員
1989-1993年 国際人口学研究連合(IUSSP)会長
2004年 アメリカ哲学協会会員

2006年 イタリア上院議員
主要な学術上の業績

マッシモ・リヴィ・バッチ氏は、人口学の分野において世界をリードする学者である。人口学を、単に人の数を数える単純な統計から、人間の持つ資質、そして古い時代から現代そして未来を見据える長期的考察と、特に最近における出生率変動の動向、そして、地理的には世界にまたがる視野を持って観察・分析・総括を行い、多くの著書を刊行してきた。また同氏は、人口学の国際組織である国際人口学連合の事務局長、会長を務め、イタリアの最高アカデミーであるリンチェイ・アカデミー会員にも選ばれている。
イタリアと日本は、急激な出生率低下によって、ほぼ同時に人口減少社会となり、共通する課題を抱えている。同氏は、純学問的な歴史人口学の意見交換・指導のみならず、こういった現実的課題の対処をともに探るべく数回来日されており、日本に知己も多く、日本で実施された「ユーラシア人口・家族構造比較史プロジェクト」に外部評価委員として参加し、同氏の経験に基づく貴重な研究指導を行った。また、少子・高齢化社会に関し、来日し両国の直面する問題について具体的な対応政策・方法について協議を行った。

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