日本学士院

物故会員個人情報

 

氏名

山田晶 (やまだ あきら)

 

所属部・分科

第1部第1分科

選定年月日

平成10年12月14日

退任年月日

平成20年2月29日

専攻学科目

西洋中世哲学

過去の要職

京都大学名誉教授

受賞等

〔国内〕

 

〔海外〕

 

主要な学術上の業績

 山田 晶氏は西洋中世哲学の碩学ですが、その学識は古代ギリシアの哲学、近世ヨーロッパの哲学をも包括しています。88篇の論文からなる同氏の哲学的全業績のうちで最も重要なものは、(1) アウグスティヌスにおける悪、罪、愛等の深い選択、(2) 700年間忘却されていたトマス・アクィナスのエッセ(ある)の意味の徹底的解明、(3) 「在りて在る者」という神の自己啓示の受取り方におけるアウグスティヌスとトマスとの相違の的確な指摘、(4) 神の認識に到るためにラチオ(概念)を手引きとする「ラチオ神学」とシグヌム(しるし)から出発する「シグヌム神学」との明確な性格づけ、(5) テクノロジーの圧倒的支配下にある現代世界における新たな「自然神学」という「課題」の提示です。

主要な著書・論文