物故会員個人情報
氏名
豊島久真男 (とよしま くまお)
所属部・分科
第2部第7分科
選定年月日
平成5年12月13日
退任年月日
令和4年3月9日
専攻学科目
ウイルス学・腫瘍学
過去の要職
東京大学名誉教授、大阪大学名誉教授、大阪府立成人病センター総長、住友病院院長、理化学研究所遺伝子多型研究センター長
受賞等
〔国内〕
高松宮妃癌研究基金学術賞(昭和51年)
武田医学賞(昭和60年)
日本学士院賞(昭和62年)
朝日賞(平成2年)
吉田賞(平成8年)
文化功労者(平成10年)
文化勲章(平成13年)
〔海外〕
ローヌプーランローラー第3回世界保健賞(1994年)
フランス政府教育功労章(1996年)
主要な学術上の業績
豊島久真男氏の研究には、国際的に独創的なものが数多くあります。中でも昭和44年、世界で最初に発がんウイルスの変異株の中に、細胞をがん化させる能力に関して温度感受性のものがあることを発見し、これが後年c-srcがん遺伝子研究のきっかけとなりました。同氏は、チロシンプロテインキナーゼ活性をもつ多くのc-src関連遺伝子を分離しました。レセプター型と非レセプター型がありますが、細胞増殖、分化との関連の解明、さらに正確ながんの予後診断にも寄与した貢献は大きいと言えます。