日本学士院

物故会員個人情報

 

氏名

宮澤健一 (みやざわ けんいち)

 

所属部・分科

第1部第3分科

選定年月日

平成9年12月12日

退任年月日

平成22年1月9日

専攻学科目

経済学

過去の要職

受賞等

〔国内〕

〔海外〕

 

主要な学術上の業績

宮澤健一氏の業績は多方面にわたりますが、特に独創的に富んだ分野を3つ数えあげることができます。すなわち、(1) 投入産出分析の新しい定式化、(2) 経済の二重構造の形成を資本からアプローチした実証研究、(3) 経済の制度的機構の分析において、古くから使われてきた「資源の配分」と「所得の分配」という判断基準に加えて、第三の「私権の配分」の基準を新たに導入するというユニークな発想を具体的に彫琢したことです。

またこれを受けて「競争vs.互助」の市場機構と社会保障のシステム関連について、その態様の究明がなされています。

主要な著書・論文

  1. 『日本の経済循環』(春秋社、昭和35年)
  2. 『経済構造の連関分析』(東洋経済新報社、昭和38年)
  3. 『国民所得理論』(筑摩書房、昭和42年)
  4. 『産業の経済学』(東洋経済新報社、昭和50年)
  5. Input-Output Analysis and the Structure of Income Distribution, (Springer-Verlag. 1976)
  6. 『現代経済の制度的機構』(岩波書店、昭和53年)
  7. 『業際化と情報化』(有斐閣、昭和63年)
  8. 『制度と情報の経済学』(有斐閣、昭和63年)
  9. 『医療と福祉の産業連関』(東洋経済新報社、平成4年)
  10. 『高齢化産業社会の構図』(有斐閣、平成4年)