日本学士院

物故会員個人情報

 

氏名

平井宜雄 (ひらい よしお)

 

所属部・分科

第1部第2分科

選定年月日

平成22年12月13日

退任年月日

平成25年11月26日

専攻学科目

民法

過去の要職

受賞等

〔国内〕

 

〔海外〕

 

主要な学術上の業績

平井宜雄氏は、民事責任論を中心とした債権法の領域において、民法解釈学の水準を高め、革新しました。例えば損害賠償の範囲につき、通説であった相当因果関係説を、事実的因果関係、賠償されるべき損害の範囲の確定、損害の金銭的評価の三つの要素に分析して考察すべきことを論じ、通説を覆滅しました。それ以外の領域でも、法律行為という概念の意義をその生成の歴史に照らして明らかにするなど、多くの点で従来の説に対する根源的批判を行って新しい説を主張し、後の学説の従うところとなりました。
平井氏はさらに、法律学を伝統的な枠組みの外から捉え体系化する「法政策学」を提唱し、また、法律解釈論の方法についても、法的思考様式に基づく「議論としての法律学」を主張し、ともに多くの追随者を見ています。

主要な著書・論文