日本学士院

物故会員個人情報

 

氏名

濱清(はま きよし)

 

所属部・分科

第2部第7分科

選定年月日

平成8年12月12日

退任年月日

令和元年5月21日

専攻学科目

解剖学

過去の要職

受賞等

〔国内〕

〔海外〕

外国アカデミー会員等

主要な学術上の業績

ウイルスは増殖の過程で異変を起こしたり、細胞の染色体を取り込んだりします。花房秀三郎氏は共同研究者とともに、このように変化した染色体を取り込んだウイルスの感染が癌を生ずる可能性を示し、癌は細胞の遺伝子に起こる特定の変化によることを直接証明しました。このような癌細胞には特有の遺伝子(癌遺伝子)が生ずることを明らかにし、発癌の基本的な概念を確立しました。また研究を通じて癌遺伝子が細胞にもたらす多様な変化も明らかにされました。さらに、癌遺伝子として働きうる遺伝子の産物が、正常細胞の中で、多様な蛋白質と相互作用を起こし、細胞情報の伝達に非常に大きな役割を果たしていることを明らかにしました。

主要な著書・論文

  1. K. Taomoto, A. Ijichi, T. Arii, K. Hama, Changes of intermediate filaments in cultured human glioma cells with ravious growth factors and cytokines using high voltage immunoelectron microscopy. Brain Tumor Pathol. 13, 49-56, 1996.
  2. K. Hama, T. Arii, and Y. Ito, High-voltage electron microscopy in neurocytology. J. Electron Micrsc. 49, 1-4, 2001.
  3. K. Hama, T. Arii, E. Katayama, M. Marton, and M.H. Ellisman, Tri-dimensional morohometric analysis of astrocytic processes with high voltage electron microscopy of thick Golgi preparations. J. Neurocytology 33: 277-285, 2004