物故会員個人情報
氏名
上田閑照 （うえだ しずてる）
所属部・分科
第1部第1分科
選定年月日
平成15年12月12日
退任年月日
令和元年6月28日
専攻学科目
哲学・宗教哲学
過去の要職
- 京都大学名誉教授
受賞等
〔国内〕
- 日本宗教学会賞 (昭和41年)
- 仏教伝道文化賞（財団法人佛教伝道協会） (平成15年)
- 京都府文化賞（平成26年）
- 文化功労者（平成30年）
〔海外〕
主要な学術上の業績
上田閑照氏は、ドイツ中世神秘主義及びドイツ近・現代哲学を主要な研究分野とし、またそれと平行して日本の近・現代の哲学に造詣が深く、同時に禅を中心とする日本仏教にも親しみました。以上の関連において特に西田哲学を深く理解しその後継者として多くの著作を書きました。また西欧の学界にしばしば招かれて、そこでの講義、講演、論文等によって活躍している世界的に著名な学者です。同氏は、単に既存の哲学の解説者たるにとどまらず、東西哲学の交流を身を以て体験しながら、その中で東西哲学の綜合を意図する創造的学者の1人として注目されました。
主要な著書・論文
著作集
- 『上田閑照集』全十一巻、岩波書店（2001年9月～2003年12月）
論 文
- 『マイスター・エックハルト』講談社（1983年10月）
- 『西田幾多郎を読む』岩波書店（1991年11月）
- 『宗教への思索』創文社（1997年10月）
- 『ことばの実存 ─ 禅と文学』筑摩書房（1997年11月）
- 『私とは何か』岩波書店（2000年４月）
- 『十牛図を歩む ─ 真の自己への道』大法輪閣（2002年11月）
ドイツ語著作
- Die Gottesgeburt in der Seele und der Durchbruch zur Gottheit, Gütersloher Verlagshaus Gerd Mohn, Gütersloh 1965.
ドイツ語論文
- Meister Eckharts Predigten. Ihre ,Wahrheit' und ihre geschichtliche Situation, in: Abendländesche Mystik im Mittelalter, hrsg. v. K. Ruh, Stuttgart 1986, S.34-48.
- Eckhart und Zen am Problem ,Freiheit und Sprache', in : Luther und Shinran-Eckhart und Zen, hｒsg. v. M. Kraatz. Köln 1989, S.21-92.
- Phänomenologie des Selbst in der Perspektive des Zen-Buddhismus, in : Philosophie der Struktur ─ ,Fahrzeug der Zukunft?' hrsg. v. G. Stenger u. M. Rohrig, Freiburg / München 1996, S.19-42
- ,Glaube und Mystik' am Problem ,Erfahrung und Sprache', in : Homo Medietas, hrsg. v. C. Brinker-von der Heyde u. N. Largier, Bern / Berlin Frankfurt 1999, S323-334.