日本学士院

会員情報

 

氏名

佐和隆光(さわ たかみつ)

 

所属部・分科

第1部第3分科

選定年月日

令和5年12月12日

専攻学科目

計量経済学・環境経済学

現職等

京都大学名誉教授
滋賀大学名誉教授
国立情報学研究所名誉教授

受賞等

〔国内〕

経済図書出版文化賞(日本経済新聞社):『計量経済分析の基礎』東洋経済新報社(昭和45年)
テレコム社会科学賞:『文化としての技術』岩波書店(昭和62年)
エネルギーフォーラム賞・普及啓発賞:『地球文明の条件』(編著)岩波書店(平成8年)
エネルギーフォーラム賞:『地球温暖化を防ぐ』岩波書店(平成10年)
和歌山県文化賞(平成10年)
日本エネルギー学会論文賞(平成16年)
紫綬褒章(平成19年)
環境経済・政策学会特別賞(平成21年)
国土交通大臣表彰(交通文化賞)(平成24年)
瑞宝重光章(平成31年)

〔海外〕

外国アカデミー会員等

 

主要な学術上の業績

佐和隆光氏の業績はいくつかの分野に亘り極めて数多くあります。第一に、同時方程式モデルの係数推定量の小標本分布を導出するという、計量経済学における画期的業績を挙げ、若くして、その名を世界の経済学界に知らしめました。第二に、最新の科学史・科学哲学の文献に照らして、また異分野の碩学との真摯な対話を通じて、経済学の方法論について数々の論考を著し、「科学」としての経済学の意味と意義についての理解を深めることに貢献しました。第三に、日本経済の時々の課題、経済思想、資本主義体制、科学技術と社会に関する著書及び論考を次々と刊行し、いずれも数多くのまた広範な読者を獲得し、多大なる社会的影響を及ぼしました。第四に、環境経済・政策学会の会長として環境経済学の世界大会を成功に導き、わが国の環境経済研究の国際化に貢献しました。第五に、気候変動緩和(二酸化炭素の排出削減)策と経済成長が両立可能であり、二酸化炭素排出削減に資するイノベーションが21世紀の経済成長の原動力となり得ることを論証し、著書及び論考を相次いで刊行し、経済合理性に基づく気候変動緩和策の提言に努めました。

主要な著書・論文

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