会員情報
氏名
中山信弘(なかやま のぶひろ)
所属部・分科
第1部第2分科
選定年月日
平成30年12月12日
専攻学科目
知的財産法
現職等
東京大学名誉教授
弁護士(酒井国際特許事務所最高顧問)
受賞等
〔国内〕
電気通信普及財団賞(テレコム社会科学賞)(平成9年)
紫綬褒章(平成24年)
瑞宝中綬章(平成30年)
〔海外〕
- The World Technology Award (The World Technology Network) (1999年)
外国アカデミー会員等
主要な学術上の業績
中山信弘氏は、知的財産権を、所有権類似の物権的な権利ではなく、産業政策などの政策実現の手段と捉える立場から、技術の進展への知的財産制度の柔軟な対応の必要性を提唱し、その法分野の解釈・立法を主導してきました。とりわけ、昭和60年に著作権法による保護の対象に加えられたコンピュータ・プログラムなどについて、既存の著作物(小説、絵画、音楽等)とは異なる解釈上・立法上の配慮が必要であること、および、デジタル環境では著作者・著作物概念に変容が生ずること等を指摘して、著作権法の解釈および制度の見直しの方向を提示しました。
また中山氏は、知的財産法を、民法・独占禁止法等と関連する財産的情報の保護制度の一つとして私法体系の中に位置づけることによって、知的財産法が法体系全体の中で整合的に発展する理論的基礎を提供しました。
主要な著書・論文
- 発明者権の研究(東京大学出版会、1987)
- ソフトウェアの法的保護(改訂版)(有斐閣、1988)
- マルチメディアと著作権(岩波新書、1996)
- 新注解特許法(編集、青林書院、2011)
- 著作権法(第3版)(有斐閣、2020)
- 特許法(第4版)(弘文堂、2019)
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