会員情報
氏名
伊藤 眞(いとう まこと)
所属部・分科
第1部第2分科
選定年月日
令和2年12月14日
専攻学科目
民事訴訟法
現職等
- 東京大学名誉教授
受賞等
〔国内〕
瑞宝重光章(令和4年)
〔海外〕
外国アカデミー会員等
主要な学術上の業績
伊藤 眞氏は、判決手続および倒産手続の両分野を中心に、民事訴訟が現代社会において現実に果たしている機能を重視する立場から鋭い問題提起を行い、学界のみならず、裁判実務および立法に大きな影響を与える業績をあげました。判決手続の分野では、判決が手続外の関係人の現実の行動に及ぼす影響にも着目した判決効論、環境訴訟等において訴訟提起前の紛争解決行動に基づく地位が当事者適格の基礎となるとする当事者適格論などが顕著な業績です。倒産法の分野では、消費者破産、金融機関倒産、国際倒産の出現等によって近年飛躍的に高まったその法制の社会的重要性を早くから認識し、学界・実務界を主導しました。とりわけ、倒産手続が果たす債務者更生の機能を重視する理論は、立法にも大きな影響を及ぼしました。
主要な著書・論文
著書
- 会社更生法・特別清算法(2020年、有斐閣)
- 倒産法入門ー再生への扉(2021年、岩波書店)
- 伊藤 眞 古稀後著作集—民事司法の地平に向かって(2021年、商事法務)
- 破産法・民事再生法〔第5版〕(2022年、有斐閣)
- 続々・千曲川の岸辺(2022年、有斐閣)
- 民事訴訟法への招待(2022年、有斐閣)
- 民事訴訟法〔第8版〕(2023年、有斐閣)
- 消費者裁判手続特例法〔第3版〕(2024年,商事法務)
論文
- 「倒産法関係の諸問題を想う—近時の6題—」金融法務事情2205号6頁(2023年)
- 「再生計画案についての多数派形成活動は「不正の方法か」—最決令和3年12月22日を素材として」法曹時報75巻9号1頁(2023年)
- 「当事者識別情報秘匿制度の運用に望む—対審(当事者対等主義)との緊張関係」判例時報2564号99頁(2023年)
- 「続・倒産法関係の諸問題を想う—近時の3題—」金融法務事情2229号17頁(2024年)
- 「4会シンポジウム『倒産と新たな担保法』に接して—対立から緊張感ある共存へ・企業価値担保を中心として」NBL1279号52頁(2024年)
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