日本学士院

会員情報

 

氏名

藤本幸夫(ふじもと ゆきお)

藤本幸夫

 

所属部・分科

第1部第1分科

選定年月日

令和4年12月12日

専攻学科目

朝鮮書誌学・朝鮮語学

現職等

富山大学名誉教授
麗澤大学客員教授・名誉教授
東洋文庫研究員

受賞等

〔国内〕
上野五月記念日本文化研究奨励賞(昭和56年)
日本翻訳出版文化賞(昭和62年)
橋本循記念会 第16回蘆北賞(平成18年)
第一回岩瀬弥助記念書物文化賞(平成20年) 恩賜賞・日本学士院賞(令和3年)
瑞宝中綬章(令和4年)

〔海外〕
韓国・瑞松韓日学術文化賞(2007年)
韓国・宝冠文化勲章(2007年)
韓国・東崇学術賞(功労賞)(2007年)

外国アカデミー会員等

 

主要な学術上の業績

藤本幸夫氏は朝鮮書誌学研究において、国際的に重要な役割を果たしてきました。朝鮮の制度や文化は中国を軌範として形成されましたが、その媒体となる書籍も中国からの絶大な影響を受けています。近世以降になると、朝鮮撰述の著作を含む大量の朝鮮本漢籍(刊本及び写本)が日本にもたらされましたが、藤本氏は日本に現存する朝鮮本に善本が多いことに着目して、その調査・研究を進めてきました。全国各地に存する朝鮮本を半世紀にわたり広く調査して、従来にない精細な手法により詳細かつ周到な多くの書誌を編纂しました。その集大成として著されたのが『日本現存朝鮮本研究』であり、中国の伝統的な図書分類法である「四部分類」に則って、これまで集部(詩文集)と史部(歴史書)の二冊が公刊されています。今後さらに子部(諸子百家などの思想・技術書)と経部(儒家の書)についても刊行が準備されており、それらが完成すれば、朝鮮書誌学に関してはもとより、中国や日本の学術・文化の研究にも極めて大きく資するものとなります。

主要な著書・論文

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