日本学士院

第14回学びのススメシリーズ講演会講演要旨

宇宙史・生命史を学び、文明社会の将来を考えよう   家 正則

この100年の間に、138億年の宇宙史、46億年の地球史、38億年の生命史、1万年の人類史がいろいろとわかってきました。ビッグバン直後の宇宙には水素とヘリウムしかありませんでした。酸素、炭素や鉄などの原子は、すべて星の中で水素からつくられたものです。宇宙には正体不明の暗黒物質や暗黒エネルギーが満ちていることがわかってきました。大型望遠鏡や探査機の観測で、太陽系以外にも惑星を持つ星が無数にあることもわかってきました。人類文明はこの100年の間に地球の自然を変えてしまうレベルにまで発展しています。広い宇宙の中で、この地球だけが特別なのでしょうか?地球以外にも生命を宿し文明を築いている惑星があるのではないでしょうか?最新の宇宙観に基づき、私たち人類の立ち位置を学び、将来どんな文明社会を作っていったら良いのか、考えてみましょう。