日本学士院

第2回学びのススメシリーズ講演会講演要旨

天文台の話   古在由秀

皆さん、夜空に輝く星を見て、いったいどうやって出来たの?どのくらい遠くにあるの?と考えたことはありませんか?
そういった星に関する観測・研究をおこなっているのが「天文台」という所です。天文台の歴史は古く、韓国の慶州には、647 年に創立されたという天文台の観測塔が残っているし、北京天文台は1442 年に創立されています。日本で天文台が出来たのは、17 世紀末の徳川幕府の天文台で、それが浅草(台東区浅草橋三丁目)に移ったのは1782 年です。ここで暦を作るのに必要な天体観測を行い、その暦を配布し、また日の出、日の入りの時刻を、鐘を鳴らして人々に知らせていました。
明治になって、1888 年に東京天文台が麻布飯倉に創立され、三鷹に移り、現在では国立天文台として、ハワイに口径8.2m の望遠鏡も運用しています。
一方、現在では、一般の人も天体を観望出来る天文台があります。望遠鏡で見ると、月には模様があり、木星には明るい四つの衛星が回っているのが分かります。こんな施設の一つが、台東区では国立科学博物館です。このような天文台の話を皆さんにもわかりやすくお話したいと思いますので、是非「日本学士院」にいらしてください。