会員情報
氏名
垣添忠生 (かきぞえ ただお)
所属部・分科
第2部第7分科
選定年月日
令和元年12月12日
専攻学科目
泌尿器科学
現職等
(公財)日本対がん協会会長
国立がんセンター名誉総長
受賞等
〔国内〕
国立がんセンター田宮賞(昭和55年)
高松宮妃癌研究基金学術賞(昭和60年)
日本医師会医学賞(平成17年)
文部科学大臣賞科学技術分野(平成19年)
日本癌学会長與又郎賞(平成19年)
〔海外〕
SIU(国際泌尿器学会)2018 Distinguished Career Award (2018年)
外国アカデミー会員等
主要な学術上の業績
垣添忠生氏は、泌尿器科医として膀胱がんの基礎研究と臨床において顕著な業績をあげました。膀胱がんが乳頭状と結節状のがんという基本型から成り、乳頭状がんが結節状がんに移行する過程を明らかにしました。また、かつては膀胱がんに膀胱全摘除術を実施すると、回腸導管と呼ばれる患者の回腸で作製した導管に尿管を移植して、尿を右下腹部皮膚面に開けた孔に誘導し、採尿袋で採取する方法が一般的でした。垣添氏は尿道を温存してもがんが再発する恐れのない条件を明らかとし、この条件に合う患者には、患者の腸を使って作製した新膀胱を尿道に吻合することで、膀胱全摘除後も尿道から自然排尿が可能な術式を開発しました。男性では国内初(1987年)、女性では世界で初めて(1992年)この手術に成功し、患者の生活の質の著しい向上に寄与しました。
主要な著書・論文