日本学士院

会員情報

 

氏名

小田滋 (おだ しげる)

 

所属部・分科

第1部第2分科

選定年月日

平成6年12月12日

専攻学科目

国際法

現職等

弁護士
東北大学名誉教授

受賞等

〔国内〕
瑞宝大綬章 (平成15年)
文化功労者 (平成19年)
文化勲章 (平成24年)

〔海外〕
Citation of Merit, Yale Law School Association (1997年)

外国アカデミー会員等

主要な学術上の業績

小田 滋氏は戦後の世界の国際法学界でもっとも早く海洋法の新分野に挑んだ先駆者のひとりであり、氏には内外にわたり海洋法に関して数多くの著書、論文があります。戦後海洋法が大きく変動し、さまざまな問題が提起される中で、豊富な国際体験を基礎に、卓越した洞察力に基づき問題の本質を鋭く捉え、海洋法の向かうべき方向を的確に示している点が高く評価され、今日広く世界的に海洋法の第一人者としての名声を得ています。

また、小田 滋氏は東北大学法学部在職中の50歳で、国連の総会、安保理の選挙で国際司法裁判所判事に選出されました。世界の国際法学者にとっては頂点とみなされます。氏は、世界に例のない3期27年の長きにわたってこのポストを全うし、この間に関与した国際法の紛争事件は50を数え、多くの国際法の知見をもとにした個別意見をのべ、これは小田判事少数意見集2巻になっています。

主要な著書・論文

  1. 海の国際法研究 全9巻、 (昭和31年-平成8年)
  2. 日本の裁判所における国際法先例(祖川との共著)、平成3年、640頁
  3. 国際司法裁判所、日本評論社、 昭和62年、364頁
  4. International Control of Sea Resources, 1963, Leiden, 215pp.
  5. International Law of the Resources of the Sea, 1969, Leiden, 130pp.
  6. International Law of the Ocean Development, 3 vols. (1972-81) Leiden
  7. The Law of the Sea in our Time, 2 vols. (1977), Leiden
  8. Japanese Practice in International Law (with Owada), 1982, Tokyo, 471pp.
  9. The International Court of Justice viewed from the Bench, 1993, Leiden, 170pp.
  10. Fifty Years of the Law of the Sea, 2003, Leiden, 832pp.

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