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日本学士院第8回学びのススメシリーズ講演会のお知らせ

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日本学士院学びのススメシリーズ講演会は、様々な分野で素晴らしい研究を重ねてきた日本学士院会員が、日本の将来の担い手となる子供たちに知ることのおもしろさ、学ぶことの楽しさを知ってもらう一助になればという思いから企画されました。第8回となる今回は、山中伸弥会員が講演を行います。

事前申込制 先着50名

定員に達したため、受付は終了いたしました。

対象

中学生・高校生

日時・場所

後援

台東区

台東区教育委員会

協力

上野の山文化ゾーン連絡協議会

講演内容

山中伸弥会員
山中伸弥会員

「iPS細胞 —失敗の中からヒントを見つける—」

  • 山中伸弥
  • 日本学士院会員(幹細胞生物学)
  • 京都大学iPS 細胞研究所所長・教授

 iPS細胞は、皮膚や血液など体の細胞に山中因子と呼ばれる遺伝子を送り込むことで、まるで受精卵のように身体中のあらゆる細胞へと役割分担(分化)する能力を得た細胞です。研究を始めた当初は、作製に至るまでに20〜30年かかってもおかしくないと思って覚悟を決めていましたが、研究室の若者たちの頑張りのおかげで、わずか数年で達成することができました。はたから見たら、順調に研究を進めているように見えるかもしれませんが、実験には失敗がつきものです。そして、一見、失敗に見えることでも、中立な視点でデータを捉え直すと、自然からのヒントが現れてくることもあります。試行錯誤の中で、どのようにiPS細胞作製まで至ったのか、そこからどのように展開させてきたのか、今回はその道程についてご紹介したいと思います。





【日本学士院及び講師について】

  日本学士院(にっぽんがくしいん)は、文部科学省に設置された、学術の発展に寄与するため必要な事業を行うことを目的とした機関です。本院は、明治12年に福沢諭吉を初代会長として創設された「東京学士会院」を前身とし130年以上の歴史を有しています。
  各分野で高い業績を挙げた研究者が会員として所属していますが、本院ではその研究成果を社会に還元することも学術研究者の一つの使命だと考えています。また、科学離れが叫ばれる昨今、その傾向に歯止めをかけ、将来の日本の担い手となる子どもたちに、今一度科学に対する興味を持ってもらう一助となればと思い本講演会を企画いたしました。
  今回講師を務める山中伸弥会員は、マウスやヒトの皮膚細胞に4種の遺伝子を導入し、ES 細胞(胚性幹細胞)と同等の、ほぼ無限に増殖する能力と様々な組織や臓器の細胞を作り出す多能性を持つ、iPS 細胞を樹立しました。このiPS 細胞は、組織や臓器を再建する再生医療や、薬剤開発への応用が期待されています。分化した細胞を受精卵のように多能性状態に再プログラムが可能なことは、カエルなどの体細胞核を、核を除いた未受精卵に移植する実験で示されていましたが、そこには複雑なプロセスがあると考えられていました。これに対し山中氏らは、わずか数種類の因子により再プログラムが可能であることを示すことで、その分子的な機序解明に向けた道筋を付け、2012 年、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。




お申込・お問合せ

<お申込>

 本院HP、メール、ファックスのいずれかの方法でお申込ください。メール・FAXの場合、「学びのススメ聴講希望」と明記の上、 聴講者氏名、フリガナ、住所、電話番号、メールアドレス、中学生/高校生の別を記載して、下記の連絡先にお送りください。 お席に限りがございますのでお申込はお早めにお願いいたします。下記の申込フォームからもお申込できます。

事前申込制 先着50名

定員に達したため、受付は終了いたしました。

<お問合せ>

日本学士院 事務室