日本学士院

所蔵図書・資料

本院では、会員の著書、論文及び追悼録などの本院会員関係資料並びに国内でも有数の和算図書のコレクションをはじめとする貴重図書・資料を所蔵して、研究者への利用に供しています。利用については、お問い合わせフォームよりご相談ください。

単行書

和書 洋書 総計
29,894冊 6,233冊 36,127冊

貴重図書・資料

和算図書

本院が所蔵している和算図書及び器具類は、明治39年から開始された和算史調査事業により、調査、蒐集したものです。江戸時代に教科書として利用された吉田光由の『塵劫記』や関孝和の『発微算法』をはじめとするコレクションは20,976点にのぼり、有数の和算関係文献の蒐集として国内外学界に重要視されています。平成5年には、江戸時代中期の和算家藤田貞資の関係資料が、国の重要文化財に指定されています。なお、これら資料の目録は『日本学士院所蔵和算資料目録』(岩波書店)として刊行されています。

川本幸民関係資料

幕末維新期の蘭学者川本幸民〈文化7(1810)年~明治4年〉は、江戸幕府蕃書調所教授として洋書の翻訳及び幕臣や諸藩士の教育に尽力し、『化学新書』・『気海観瀾広義』などの化学・物理学に関する書物を著し、日本の科学の発展に貢献しました。また、日本で初めてビールを試醸した日本人とされており、上記の『化学新書』に醸造法が記されています。なお、同資料は、昭和18年川本家より寄贈されたものです。

蘭館日誌の謄写本

オランダ商館日誌は、寛永8(1631)年より万延元(1860)年に至る230年にわたるものですが、その謄写本139冊と往復文書等46冊を所蔵しています。同文書は、当時日本と交渉のあった唯一の西欧人によって記された日本に関する記録であるという点において貴重な史料です。

その他

上記の他、『ローマ文書(キリシタン史料集)』、『適々斎塾姓名録』、『緒方洪庵書簡』及び『箕作阮甫書簡』などを所蔵しています。

貴重図書・資料のオンライン公開

貴重図書・資料の一部を以下のサイトでオンライン公開しています。

日本学士院所蔵 貴重図書・資料
https://www.japan-acad.go.jp/shiryo/

本院所蔵和算関係文献

渡辺 一[編]『謹薦算法』
関 孝和 著『発微算法』

吉田光由 著『塵劫記』
川本幸民 訳『気海観瀾広義』